本日の更新:SS08「四月の魚」 そんなわけで、四月一日ネタで更新しましたー。 あ、更新自体は嘘じゃないですよー(笑)。 去年は前ジャンルサイトのTOPから変えて遊んだりしたのですが、今年はそれをするにはちょっと色々足りなすぎなのでおとなしくただの更新にしました。 デレ過ぎるナリ様こそが四月一日って感じですみません。 来年の四月はもうちょい遊びたいなー。 |
修正入れたら140文字にならなくなっちゃったのでした……orz 自分には140文字は到底無理だと悟ったので、諦めて続きを追加。 SSS04:仔猫 銀に近い灰色の毛に、青い瞳。 間近からじっと見る毛利にも臆さず、甘えるように小さく啼きながらじゃれついてくる。 どこぞの誰かを思い出す姿に、つい手が動いていた。 仔猫を掌に乗せてその目をもう一度覗き込む。 「行くあてがないのなら、我が駒になるがよい」 にゃあと、承諾の鳴き声に毛利は小さく微笑んだ。 「……で、名前は何ていうんだ?」 四国の国主がやってきたのは拾った猫が一回りほど大きくなった頃だ。大きな図体の割には動物には好かれる性質らしく、指で器用に猫をじゃらしている。 「もとちか、と名付けた」 「ぶっ、」 少し離れた場所に端座した毛利の返事とほぼ同時に男が片手で啜っていた茶を噴出しかける。毛利は思わず目を吊り上げた。 「貴様、汚いではないか長曾我部」 「そりゃ、毛の色も似てるし目も青いけどよぉ」 叱責に悪ぃわりぃと鬼が首を竦める。その間も子猫は男の肩へとよじ登り、着々と冒険の場を広げているようだ。 「……まさかとは思うが、こいつを俺に見立てて苛めたりしてねぇだろうな?」 肩の上でいつもと違う景色に興味津々に尾を揺らしている猫を男の掌が掬いとり、また膝に下ろす。どうやら毛利から庇おうとしているらしい。 「この毛利元就がそのような子供めいた事をするか、阿呆」 的外れな心配をしている男に目が据わった。生き物はそれほど好きではないが、わざわざ自らの手でどうこうするほど嫌いなわけでもない。 そもそも、もしこの猫を目の前の男と見立てての事なら、雨の中、泥だらけなのを拾ったりするものか。拾うどころか、一番高い崖から放り投げてやるところだ。 「安心せよ」 外見が少しばかり似ているだけの小動物に苛立ちをぶつけるほど愚かではない。それに、毛利の駒となる契約で拾ってやっているのだ。 ちゃんと可愛がってやっているぞと毛利は胸を張った。 「昨日も手桶の湯に放り込んでしばらくしたところを引き上げ、布で擦りあげた後は火鉢のそばに拘束し、我が采を模した道具で脚力と心肺機能を鍛えてやったぞ」 「それは普通は、風呂に入れて洗って拭いて毛を乾かして猫じゃらしで遊んでやった、って言うんだよ」 いちいち細かく訂正してくる鬼にそっぽを向く。何事も大雑把な性格のくせに、こういう時だけ口煩い。 「ならいいけどよ、でもあんたは加減を知らねぇからな」 安心した、と言いつつ、鬼は眉を寄せたままだ。 「お前、もしこいつに殺されそうになったら俺ンとこへ逃げて来いよ」 的外れな心配をした上に、猫に真顔で話しかけている姿にフンと鼻を鳴らす。この男は知った口を叩きながら何も判っていない。 「馬鹿鬼め、安心せよ」 貴様の代わりなど誰にも出来ぬ、と毛利は厳かに付け加えた。 「我が殺したいのはこの世でただ一人、貴様だけゆえ」 (おしまい) |
わーいわーい、拍手ありがとうございました!拍手レスです〜〜。 3/30 10時 昨日から〜〜の方 どうも初めまして!昨日からハマりとは、またすごい勢いですね!(笑) チカナリへようこそ、かーんげいしよう!(@アニキ) とか言う私も今年になってからBASARA2に嵌った新入りなので、どうぞよろしくお願いします! 高校パロのは、アニキに痴漢させたくてあのシーン書き出したのになぜかアニキが遠慮しちゃったのであんな不完全燃焼になっちゃいました。根性なしですみません(笑)。 だらだら書いて行きますので、よかったらのんびりお付き合いくださいませ! |
SSS03:偽装恋愛 (唐突に現代の社会人。幼馴染っぽい二人でよろしくです……とおもってたけど、明らかに別人になりました、すみません) 偽装恋愛 別れ話に第三者を巻き込むなんて最低だ。 しかも、女と別れる口実にこの自分を引き出すなんて。 非常に居心地の悪い三十分を過ごした後は、いつもの居酒屋で男の自棄酒につき合わされる。ほとんど酒を飲まない毛利にとっては、なんの利もないアフターファイブだ。 ウーロン茶のグラスを手に、今日何度目か判らない溜息をつく毛利の目の前で男は珍しく酔い潰れかけている。 天衣無縫で快活な性格の彼は、本当は情の深い男だ。長い付き合いの元就にはよく判っている。それを知っている彼の部下たちは、男をアニキと呼んで慕っているくらいだ。 なのに仮にも恋人と呼ばれる関係の女性と別れるというのに、こんなやり方をなぜ取るのか。 しかも、別れるきっかけはだいたいが相手の浮気だ。仕事で忙しくて会えない日が続く間にふと気づけば恋人だったはずの女は他の男と手をつないで歩いているのだという。 彼女の不実を責めればいいのに、と思う。 だが彼はそうはしない。その代わりに、毛利を横に座らせて、自分の不実――見せ掛けの――を晒す。 実はこいつとデキちまって、と平然とした顔で言われればほとんどの女性が怒り狂う。自分の不実を棚に上げて男を責め、気が済んだところで怒りの残り火のままに席を立ち、そしてようやく小さな修羅場が終わる。 そこまでに大体三十分。疲れた顔の幼馴染に、奢るからと手を引かれて行きつけの居酒屋で二時間半。 これがいつものコースだ。 この二年間変わらずに時に起きる小さなイベント。 「次はないぞ、長曾我部」 「うん、ごめんなぁ」 ウーロン茶のグラス越しに見る先で、酔っ払いはテーブルに投げ出した両腕に半ば顔を埋めている。毛利の言葉も、対する男の言葉もいつも通り。 「あーあ、」 と男があくびを噛み殺したような声音を口から零す。 「いっそ俺たちがホントに出来ちまえば、嘘つかないですむのになぁ」 「……莫迦なことを」 妙な呟きに毛利は眉を寄せた。 なぜそうなるのか。前提がおかしすぎる。 「うん、バカだよなぁ」 指摘にも酔っ払いはへらへらと笑っている。 とはいえ、顔は自らの腕に伏せたままだから本当に笑っているのかは判らない。泣いているのかもしれない。 だがこの男が泣くほど恋人に傾倒していたとも思えない。そのくらいに想いを傾けていたのなら、こんな別れ方は普通しないだろう。男は恋人を一度も責めないが、その気持ちを請う事もしないのだ。もし本気ならもう一度やり直したいと思うのが普通だろうと思うのに。 そもそも、この男が本気で心を向けたとしたら、それを拒んで捨てる者がいるとも思えない。 そんな事を思ってしまう自分がかなり男に肩入れしてしまっていると気づいて、毛利はひそかに自分を哂った。 ――そうこうする内に結構な時間になる。朝が早い毛利にとっては(いわゆる朝型人間である)かなりギリギリの時間になった事に店員を呼び、ジーンズのポケットを探って引っ張り出した男の財布で支払いを済ませる。 その間に少しは酔いが醒めたのか、帰るぞと声を掛ければ従順な長身がゆらりと立ち上がった。とはいえまだ足元がおぼつかないようで、ぐらりと揺れた拍子に毛利に寄りかかってくる。 支えてやる事自体は吝かではなかったが、後ろから緩く腕を回された上、肩に顎が乗せられたのに気づいてムッと毛利は口を尖らせた。年齢差を埋めて余りある身長差は毛利にとっては気に入らない事の一つだ。 「重いぞ」 「悪ぃ、」 唸っての抗議にも甘えるように髪に頬を擦り付けられて、不思議に嫌悪感は欠片も湧いてこない。胸が妙に締め付けられるような痛みに満ちるだけだ。 「これに懲りて、今度はもっと気立ての良い女を選べ」 「気が強い美人が好みなんだよ、しょーがねぇの」 ソファでよければ泊まっていけとの提案に一も二もなく頷いた酔っ払いを抱えて夜道を歩く。居酒屋から毛利の自宅まではそう距離はないので助かる。さもないとゴミ捨て場あたりに置き去りにしたくなる重さだ。 「こんな振られ方ばかりしていて何を寝ぼけた事を言う」 「いいんだよ、元就がこういう時だけは優しいから」 「……本当に莫迦だな貴様は」 いつもの筋道。いつものやりとり。 いつも同じ二人の関係。 それに漠然と苛立ちを感じながらも、毛利にも結局は変えられない。男がなにをどう思っているのか確かめる勇気もない。 だから現在のところ、突破口はない。 ずっと文章リハビリ中なんですが、どうやら脳みそ自体を入れ替えた方がよさそうな気がしてきました。 いつもはしない書き方なのでちょっと楽しいぃぃ。(別人なのはもう諦めてみた) |
SSSをツイッターで書いてる人がいた(別ジャンルで)ので真似したかったのですが、140文字越えたので仕方なくこっちに回収。 SSS01:接吻 触れるな、と彼は言った。我に触れるな、穢らわしい鬼め。 その高慢な口を塞ぐ。手で、そしてこの唇で。 薄い桜色の唇を自分のそれで塞ぎ、舌を差し入れて。 呼吸を奪う。逃げようとする細い顎を掴んで何度も何度も、角度を変えて薄い唇を貪る。 満足して一度顔を離す。ほら、と荒れた息の下で笑った。 「あんたがしがみついてきてンだよ」 触れるなときつく払ってきたその白くて細い手は、今は自分の二の腕あたりの布を緩く掴んでいる。縋るような仕草。深い接吻のせいでもはや立っていられなくなっている事を察して秘かに愉しむ。 貴様、ときつく睨みあげてくる瞳にぞくぞくする。 縋る手はそのままなのに、その目は鬼を射殺さんとばかりにきつい。 出来るものなら。 痺れるほどの愉悦を感じながら頭の中で更に欲望が大きくなる。 出来るものなら、その高慢で高潔な自我も奪ってしまえたら。 ――そんな思考がいつも頭から離れない。 SSS02:恋の病 桜のような薄い唇が開くとそこに小さな歯が綺麗に並ぶ。 それだけ見れば真珠のようだが、あいにく持ち主はそんな可愛らしい存在ではない。隙を見せれば喉元に食いついて噛み切りそうな剣呑さを潜め持つ。 「噛むなよ、」 念のため耳元に囁くときょとんとした目で見返される。 しまったと思った瞬間、唇がうっすらと微笑んで、そうしてやはり噛まれた。 「あんたな!」 二の腕にくっきり残った歯形に涙目のこちらをよそに、自分のつけた痕を小さな舌でぺろりと舐め上げて笑う。 「我の証ぞ」 所有の印だと嘯かれればそれですっかり許してしまう自分がいる。もはやすっかり末期状態だと長曾我部は苦く――だが嬉しげに笑った。 SSSにもなってないけど、まぁたまにの事なのでゆるしてくださいー。 |